本記事では、国際的に高い評価を得ている日本人写真家さんをご紹介します。写真を志していて、以下の方々を知らない人はいないでしょう。そんな錚々たる面々のお三方です。
杉本博司(すぎもと ひろし、1948年2月23日 – )
杉本博司さんは、東京とニューヨークを活動拠点としておられます。その作品の特徴は、ねりあげられた厳密なコンセプトです。
1976年に『ジオラマ』シリーズを制作して以降、『海景』『劇場』『ポートレート』『蝋人形/恐怖の館』『陰翳礼讃』『建築』など、今日まで制作が続くシリーズを発表し続けておられます。どの作品にも「時間」といった壮大なテーマが潜んでいます。
また、8×10の大判カメラを用いた照明や構図や現像といった写真の制作技術的側面も評価されています。
森山 大道(もりやま だいどう、本名:ひろみち、1938年10月10日 – )
森山 大道さんは、大阪出身の写真家さんです。
日本写真批評家協会新人賞、日本写真家協会年度賞、第44回毎日芸術賞受賞、ドイツ写真家協会賞受賞、ハッセルブラッド国際写真賞など、国内外の数々の賞を受賞されており、国際的にも高い評価を得ています。
海外を含む多くの大学で講師として写真を教えていたり、国内でもワークショップ写真学校や東京写真専門学校(現 東京ビジュアルアーツ)の講師を務められたり、写真教育活動においても精力的に活動されていました。
やなぎみわ(やなぎみわ、Miwa Yanagi、1967年 – )
やなぎみわさんは、兵庫県神戸市生まれの(写真家というよりは)現代美術作家、舞台演出家です。写真を表現メディアとして用いておられるので、ご紹介します。
ジェンダー、老い、抑圧されたパーソナリティといった現代的なテーマに取り組み、写真コラージュの手法を用いて表現しています。
1990年代後半より、写真・ビデオ映像等を使った作品で国内外の展覧会に参加しており、 2004年から2009年にかけて、ドイツグッゲンハイム美術館、原美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、東京都写真美術館、国立国際美術館などでの個展のほか、国内外で多数の展覧会を開催。
2009年の第53回ヴェネツィア・ビエンナーレでは、日本館代表となった輝かしい功績があります。 2010年より舞台公演を手がけており、大正期の日本を舞台に新興芸術運動の揺籃を描いた「1924」三部作を上演しました。